「積立投資は長期で続けるのが大切。」
そう聞いて、毎月コツコツ積み立てを続けている人も多いのではないでしょうか。
私も2017年から積立投資を始めて、約9年間ほとんど同じ設定のまま続けてきました。
運用成績だけを見れば、失敗ではありません。
でも今振り返ると、積立投資を見直さなかったことは少し反省しています。
この記事は、「積立投資は失敗だった」という話ではありません。
9年間積み立てを続けた普通の会社員の私が、「長期投資」と「見直さないこと」は違うと気づいた、その意思決定の記録です。
2017年。当時の私は、ちゃんと勉強してから積立投資を始めた

「長期・分散・余剰資金で投資する。」
投資を始める前に、本やネットで何度も目にした言葉です。
私は投資が怖いと思っていたタイプでした。
ニュースでは株価の暴落が取り上げられるし、「絶対に儲かる」といった怪しい話も耳にしていました。
だからこそ、「なんとなく」で始めるのではなく、自分なりに勉強してから始めようと思いました。
そして2017年に選んだのが、SBI証券の「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」です。
株式だけではなく、債券やREITも含まれたバランスファンド。
今の私なら違う商品を選ぶと思います。
でも、当時の私は株式100%にする勇気がありませんでした。
「大きく下がったら、本当に持ち続けられるかな。」
そんな不安があったからです。
だから、少しでも安心して長く続けられそうな商品を選びました。
これは、2017年の私にとっては納得できる選択でした。
ウェルスナビを選んだことは、今でも後悔していません
同じ2017年。
もうひとつ始めたのが、ウェルスナビへの毎月2万円の積立です。
「AIが資産運用をしてくれる。」
今では珍しくありませんが、当時の私はこの言葉にとてもワクワクしました。
今思うと少し面白いですよね。
片方では、一番慎重そうなバランスファンドを選んでいる。
その一方で、最先端のAIには興味津々だったんです。
もちろん、手数料がインデックスファンドより高いことは知っていました。
だから迷わなかったわけではありません。
それでも、
「AIに資産運用を任せるという体験をしてみたい。」
その気持ちが勝ちました。
合理性だけでは説明できない選択だったと思います。
でも私は、この選択を今でも後悔していません。
投資の成績だけではなく、「未来を少し先取りする体験」に価値を感じていたからです。
実際、積み立てた元本は約216万円。
現在は約460万円になっています。
もちろん、この結果だけで商品を評価するつもりはありません。
でも少なくとも、「ウェルスナビを選んだから失敗だった」とは今でも思っていないんです。

「長期投資だから」と思い、そのまま9年間続けた
積立投資を始めた私は、自分で決めたルールをかなり真面目に守っていました。
- 毎日評価額を見ない。
- 株価が下がっても焦らない。
- 途中で売らない。
- 毎月決まった日に積み立てる。
気づけば、それが当たり前になっていました。
結婚して、子どもが生まれて。
働き方も変わりました。
家計の状況も少しずつ変わっていきました。
それでも、投資だけは2017年のまま。
毎月33,333円をNISAで積み立て、ウェルスナビには2万円。

設定を変えることなく、そのまま続けていました。
当時の私は、それが「長期投資を続けること」だと思っていたんです。
だから、「見直そうかな」と考えることすらありませんでした。
積立投資は途中であれこれ触らない方がいい。
そんなイメージが、自分の中で少し強くなりすぎていたのかもしれません。
貯金と投資の割合を考え始めたとき、ようやく立ち止まった
2026年になって、私は家計全体を見直す機会がありました。
きっかけは、貯金と投資の割合です。
「現金が多すぎる気もする。」
「時間を味方につけるなら、もう少し早く投資に回した方がよかったのかな。」
そんなことを考えるようになりました。

投資の成績が悪かったわけではありません。
むしろ、ここまで順調に積み立ててこられたからこそ、「今の資産全体のバランスはどうなんだろう」と考え始めたんです。
そして久しぶりに、自分の積立設定をじっくり見直してみました。
すると、次々と気になることが出てきました。
「私は、どうして今もバランスファンドなんだろう。」
「新NISAで非課税枠が大きくなったのに、それを活用しなくていいのかな。」
今の自分なら、すぐに気付くことです。
でも、それを9年間ほとんど考えていませんでした。
反省したのは、商品選びではなく「考えることを止めていた」こと
このとき、少しショックだったのを覚えています。
私は2017年に投資を始める前、ちゃんと勉強しました。
長期・分散・余剰資金。
毎日値動きを見て一喜一憂しないこと。
焦って売らないこと。
どれも大切な考え方です。
そして、その通りに続けてきました。
でも、今思うのは、
長期投資を続けることと、見直しをしないことは別だった。
ということです。
私はいつの間にか、
「積立投資は放置するもの」
という言葉を、
「何も考えなくていい」
と受け取ってしまっていました。
もちろん、頻繁に商品を乗り換えたり、相場に合わせて売買したりする必要はないと思っています。
でも、
制度が変わる。
家族が増える。
資産額が変わる。
自分の考え方も変わる。
そんなタイミングでは、一度立ち止まって考えてもよかった。
それは長期投資と矛盾することではなかったんだと、9年続けて初めて気付きました。
私が見直したのは「今の私に合っているか」

考えた結果、私は積立内容を見直しました。
ウェルスナビへの積立は止めて、その2万円をNISAで積み立てている投資信託に回しました。
商品も、バランスファンドからオルカンへ変更しました。
「じゃあ、バランスファンドは失敗だったの?」
そう聞かれたら、私は「違います」と答えます。
2017年の私は、株式100%で投資を続ける自信がありませんでした。
だから、安心して続けられる商品を選んだ。
あの頃の私には、その選択が合っていました。
ウェルスナビも同じです。
当時はNISAで運用できませんでしたし、「AIが資産運用をしてくれる」という体験そのものに価値を感じていました。
だから、その選択も後悔していません。
変わったのは、商品ではなく私です。
9年という時間の中で、投資への理解も深まりました。
資産も増えました。
制度も変わりました。
だから、「今の私ならどう考えるか」で選び直しただけなんです。
積立投資は続ける。でも、ときどき立ち止まる
この記事を書こうと思ったのは、「積立投資は放置でいい」という言葉が間違っていると言いたかったからではありません。
実際、毎日の値動きを気にして売買を繰り返すより、淡々と積み立てる方が私には合っています。
その考えは今も変わりません。
でも、
積立投資を続けることと、自分の状況を見直さないことは違いました。
もし2026年に見直していなかったら、私は2027年も、2028年も、おそらく同じ設定のまま積み立てていたと思います。
それは「長期投資」ではなく、「2017年の自分に任せっぱなし」だったのかもしれません。
だから今は、年に一度でもいいので、
「今の自分に、この積立は合っているかな。」
そう考える時間を持とうと思っています。
答えが「このままでいい」なら、それで十分です。
大切なのは、見直した結果変えることではなく、一度立ち止まって考えること。
9年間積立投資を続けてきた私が反省したのは、商品選びではありません。
「考えなくてもいい」と思い込んでしまったこと。
これが、私が今回の見直しで一番大きく学んだことでした。



