「ウェルスナビって実際どうなんだろう。」
そんなふうに検索すると、
「手数料が高い」
「やめたほうがいい」
「インデックスファンドのほうがおすすめ」
といった意見をよく見かけます。
実際、そのどれも間違いではないと思います。
私はウェルスナビ(WealthNavi)を2017年に始めました。
最初に10万円を入金し、その後は毎月2万円を約9年間積み立てています。(2026年5月に積立は停止)
・元本:約210万円
・評価額:約460万円
・評価益:約250万円(+120%)
※運用状況は2026年7月時点のものです
という結果になっています。
もちろん、この数字は将来の利益を保証するものではありません。
相場環境にも恵まれましたし、同じ結果になるとは限りません。
だからこの記事で伝えたいのは、「○%増えた」という実績だけではありません。
私が本当に書きたいのは、
「なぜ手数料が高いと分かっていても、当時の私はウェルスナビを選んだのか」
ということです。
これは、投資9年目になった今だから振り返れる、一つの意思決定の記録です。
慎重派だった私が、なぜウェルスナビだけは気になったのか

投資を始めようと思った頃の私は、とても慎重でした。
「個別株はギャンブル。」
そんなイメージを持っていましたし、自分で売買を繰り返すような投資は向いていないと思っていました。
だから、2017年に小さく始めた積立投資、そして2018年から始まるつみたてNISAでは、SBI証券で購入できる eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) を選びました。

株式だけではなく、
- 国内外の債券
- REIT(不動産)
- 新興国資産
まで幅広く分散された商品です。
今なら全世界株式を選ぶかもしれません。
でも当時は、
「まずは安心して長く続けたい。」
その気持ちのほうが強かったんです。
毎月33,333円。
年間40万円の非課税枠をできるだけ使う。
投資を始めるなら、できるだけ堅実に。
そんなスタートでした。
ところが、不思議なことに。
そんな慎重派だった私が、どうしても気になったサービスがありました。
それが、ウェルスナビでした。
「AIが資産運用をする」という未来にワクワクした
2017年当時。
今ほどAIという言葉は身近ではありませんでした。
ChatGPTもありません。
AIは「これから広がっていく新しい技術」という印象だった時代です。
そんな中で、
「AIが資産運用をしてくれる。」
というウェルスナビのサービスを知りました。
今思えば少し不思議です。
一方では、一番慎重そうなバランスファンドを選んでいる。
その一方で、最先端のAIには強く惹かれている。
少し矛盾しているようにも思えます。
でも当時の私は、本気でこう思っていました。
「人が感情で判断するより、AIが世界中に分散投資してくれるほうが合理的なんじゃないかな。」
もちろん、AIが利益を約束してくれるわけではありません。
それでも、
「これからの時代は、こういうサービスが当たり前になるのかもしれない。」
そんな未来を想像すると、とてもワクワクしました。
投資を始めるというより、
“未来を少し先取りする体験”
をしてみたい。
そんな気持ちもあったように思います。
手数料が高いことは、始める前から知っていました

もちろん、投資について勉強もしていました。
本も読みましたし、ネットでも調べました。
だから、インデックスファンドの手数料がどれだけ安いのかも知っていました。
年0.1%前後の商品がある中で、
ウェルスナビは約1%。
数字だけ見れば、かなり高い。
これは始める前から理解していました。
だから迷わなかったわけではありません。
「やっぱりインデックスファンドだけでいいんじゃないかな。」
何度もそう考えました。
それでも最終的にウェルスナビを選んだ理由は、とてもシンプルです。
私は、
AIに資産運用を任せるという体験そのものに、お金を払ってみたい
と思ったんです。
投資では、「手数料を抑えること」はとても大切です。
私も、その考え方に強く共感します。
それでも2017年の私は、
その1%を「未来を体験するための費用」と考えました。
合理性だけでは説明できない選択でした。
でも、好奇心を大切にした意思決定だったと、今でも思っています。
リスク許容度は「4」を選んだ
ウェルスナビでは、最初にリスク許容度を設定します。
私は5段階中、「4」を選びました。
今振り返ると、
「そんなに慎重だったなら、もっと低くても良かったのでは?」
と自分でも思います。
でも、そのときは中途半端に感じてしまったんです。
AIに任せると決めたなら、ある程度は信じてみよう。
そんな気持ちがありました。
もちろん、使ったのは余剰資金です。
生活費でもありませんし、近いうちに使う予定のお金でもありません。
「長く運用するためのお金。」
そう決めていたからこそ、このリスク設定を選ぶことができました。
最初の2年間は、ほとんどずっとマイナスでした
ウェルスナビは、最初に10万円を入金し、その後は毎月2万円ずつ積み立てていました。
今振り返ると約9年間、本当に淡々と続けていたと思います。
でも、始めてすぐに順調だったわけではありません。
最初の2年間は、ほとんどずっとマイナスでした。
アプリを開くたびに評価額が減っている。
「やっぱり投資なんて向いていなかったのかな。」
そんなことを思った日もありました。
それでも、売ろうとは思いませんでした。
投資を始める前に、本やYouTubeで何度も目にしていた言葉があったからです。
「長期・積立・分散投資。」
当時は正直、
「本当にこれでいいのかな。」
と半信半疑でした。
でも、自分で調べて、自分で決めて始めたことです。
まずは信じて続けてみよう。
その気持ちだけで積み立てを続けました。
気づけば、投資は生活の一部になっていました
その後、コロナショックも経験しました。
相場が大きく下がる場面もありました。
ニュースでは「暴落」という言葉が並び、不安になった人も多かったと思います。
もちろん、私も不安でした。
でも、不思議と積立をやめようとは思いませんでした。
積立額を増やすことも、減らすこともせず、
毎月2万円。
それだけです。
そうして続けているうちに、投資は特別なものではなくなっていきました。
毎月積み立てることが、生活の一部になっていたんです。
そして市場にも恵まれ、2026年7月時点では、
- 元本:約210万円
- 評価額:約460万円
- 評価益:約250万円(+120%)
という結果になりました。
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もちろん、この結果は私の実力ではありません。
相場環境にも助けられましたし、将来も同じような結果になる保証はありません。
それでも、「続けること」の大切さを、自分のお金で経験できたことは大きかったと思っています。
積立を止めた理由は、「やめた」からではありません
2026年5月で、毎月2万円の積立は停止しました。
理由は、家計全体の資産配分を見直したかったから。
そして、新NISAをもっと活用したいと思ったからです。
私がウェルスナビを始めた2017年は、まだ新NISAのような制度はありませんでした。
だから、
ウェルスナビは課税口座。
つみたてNISAは別で運用。
そんな形で続けていました。
でも今は制度が大きく変わり、非課税で運用できる枠も広がっています。
だったら、新しく積み立てるお金は新NISAを優先しよう。
そう考えました。
これは、
「ウェルスナビが悪い」
という話ではありません。
今の制度と、自分の資産全体を考えた結果です。
だから積立は止めましたが、保有している資産は今もそのまま運用を続けています。
それでも、ウェルスナビを始めてよかったと思っています
今でも、
「手数料は高いな。」
とは思います。
約1%という数字だけを見れば、低コストのインデックスファンドにはかないません。
それでも、後悔はありません。

理由の一つは、アプリの使いやすさです。
今はいろいろな証券会社のアプリがありますが、2017年当時の私は、ウェルスナビほど分かりやすいものを知りませんでした。
資産がどれくらい増えたのか。
どんな資産に投資しているのか。
世界中にどう分散されているのか。
それが感覚的に分かる。
だから、アプリを開くことが苦になりませんでした。
投資は「始めること」よりも、「続けること」のほうが難しいと言われます。
そう考えると、使いやすさにも十分価値があったと思っています。
そしてもう一つ。
「長期・積立・分散投資」を、自分のお金で経験できたことです。
本で読むのと、自分のお金で経験するのとでは、やっぱり違いました。
下落も経験し、それでも積み立てを続けた。
その経験は、その後の新NISAや、今の投資の考え方にもつながっています。
もし今の私が2017年に戻るなら

もし今、2017年に戻れるなら。
積立額の配分は少し変えると思います。
今の制度があるなら、新NISAを優先します。
手数料だけを考えれば、そのほうが合理的だからです。
でも、それでも私はウェルスナビを選ぶ気がします。
「AIに資産運用を任せる。」
という体験には、やっぱり興味を持つと思います。
合理性だけでは説明できない選択でした。
でも、あの頃の私には、その選択がすごくしっくりきていました。
投資を始めるきっかけは、人それぞれです。
私にとってウェルスナビは、「一番効率のいい投資」ではありませんでした。
でも、「投資を長く続けるきっかけ」をくれた存在だったことは間違いありません。
まとめ|手数料だけでは測れない価値もあった
ウェルスナビを約9年間続けてきて思うのは、
「誰にでもおすすめ」とは言えないということです。
手数料だけを比べれば、もっと低コストな選択肢があります。
だから、人によって正解は違います。
それでも、投資が怖かった当時の私にとって、
世界中に分散投資をしながら、自動で運用を続けてくれる仕組みは、「最初の一歩」を踏み出しやすくしてくれました。
そして何より、投資を特別なものではなく、「暮らしの一部」にしてくれました。
もし今、
「投資は気になるけれど、自分で商品を選ぶ自信がない。」
そんな数年前の私と同じような気持ちの方がいるなら、ウェルスナビは一つの選択肢になるかもしれません。
もちろん、選ぶ必要はありません。
大切なのは、自分が納得して続けられる方法を見つけることです。
2017年の私は、その答えとしてウェルスナビを選びました。
そして約9年経った今も、あのとき「まずはやってみよう」と決めた自分の意思決定は、間違っていなかったと思っています。



