夫がNISAを嫌がる理由は「投資」ではなかった|2年かけて考え方が変わった話

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「投資なんて絶対やらない。」

夫がそう言っていたのは、今から数年前のことです。

私は2017年から積立投資を続けていました。

でも、夫は投資にまったく興味がありませんでした。

「投資はギャンブルみたいなもの。」

「損するリスクがあるなら預金のほうがいい。」

「NISAも政府がうまいこと言ってるだけなんじゃない?」

「そもそも、よく分からないし考えたくない。」

そんな感じでした。

今では夫もNISAで毎月積立投資を続けています。

ニュースで日経平均株価の話をすることも増えました。

数年前の夫を知っている私からすると、「本当に同じ人?」と思うくらいです(笑)。

でも、夫が変わった理由は、私が上手に説明できたからではありません。

むしろ、一度説明して失敗したからこそ気づいたことがあります。

人は、正しい情報だけではなかなか動けない。

今日は、投資を絶対にしたくないと言っていた夫が、2年かけてNISAを始めるまでの話を書こうと思います。

目次

夫は「投資なんてギャンブル」と思っていた

夫は結婚前から、投資に対してかなり慎重なタイプでした。

「慎重」というより「近づきたくない」という感覚だったと思います。

投資は怖い。

損をする可能性がある。

だったら預金でいい。

そんな考えでした。

面白かったのは、職場で勧められた貯蓄型の積立保険には加入していたことです。

私は「それも運用しているという意味では投資に近い部分もあるよ」と思っていましたが、夫の中ではまったく別物だったようです。

今振り返ると、夫が避けていたのは「投資」そのものではなく、「よく分からないもの」だったのだと思います。

知らないものにお金を預けることが怖い。

だから近づかない。

それが一番安心できる選択だったのでしょう。

一方で私は、2017年から積立投資を始めていました。

ただ、その口座は結婚前から持っていた私名義の口座です。

以前の記事にも書きましたが、結婚前の資産は私の「最後の個人資産」と考えているので、その口座は今も夫には見せていません。

そのため、「実際にこんなふうに増えているよ」と画面を見せながら説明することもありませんでした。

2021年、NISAを勧めてもまったく響かなかった

2021年頃、夫にNISAを勧めたことがあります。

今思えば、FPとして学んだ知識を総動員して説明していました。

現金だけ持っていることにもリスクはあると思うよ。

積立投資は、長期・積立・分散でリスクを抑える考え方なんだよ。

NISAなら利益に税金がかからないし、必要になれば売却もできるよ。

今入っている積立保険は途中で引き出しにくいけど、NISAはその点も違うよ。

私としては、「なるほど」と思ってもらえる材料を並べたつもりでした。

でも、夫の反応はほとんどありませんでした。

うーん……。

よく分からない。

そこまで考えたくない。

そんな感じです。

否定されたわけではありません。

でも、興味も持っていない。

「聞いてはいるけれど、心には入っていない。」

そんな空気でした。

そのとき私は少しガッカリしました。

FPとして説明すれば伝わると思っていたわけではありませんが、もう少し反応があると思っていたからです。

でも、後になって思いました。

夫に足りなかったのは知識ではありませんでした。

自分で納得できる実感が、まだなかっただけだったのです。

説得をやめて、共同口座で積立投資を始めた

一度話してみて、「これは何度説明しても同じだろうな。むしろこれ以上話すと嫌がりそうだな」と思いました。

だから私は、説得することをやめました

夫婦だからといって、お金の考え方が同じになる必要はないと思ったからです。

その代わり、別の方法を考えました。

我が家では、夫婦それぞれのお金とは別に、夫婦共通で使う共同口座があります。

家計管理アプリと連携していて、お互いに残高やお金の動きが見られる口座です。

この共同口座のお金で、毎月3万円だけ積立投資をしてみてもいい?

そう聞くと、夫はあっさりこう答えました。

まあ、それくらいならいいよ。

自分名義で証券口座を作るのは面倒。

でも、共同のお金で私が管理するなら構わない。

そんな感覚だったのだと思います。

私は証券口座を作り、投資信託の積立を始め、家計簿アプリに連携しました

実は、このとき私は「投資で利益を見せよう」と思っていたわけではありません。

むしろ、「なんとなく怖い」という気持ちは、実際に見てみないと変わらないのではないかと思ったのです。

毎日大きく増えたり減ったりするものではないこと。

積立投資は、思っているより地味なものだということ。

そんな空気感が伝われば、それだけで十分でした。

時々、家計簿アプリを一緒に開いて状況を確認する。

その時間だけは、自然と続いていました。

夫が自分のペースで、「投資ってこんな感じなんだ」と知る時間を待つことにしたのです。

新NISAが始まるタイミングで、もう一度だけ声をかけた

共同口座で積立投資を始めてから、約2年が経ちました。

その間、私は夫に「NISAやったら?」とは言いませんでした。

共同口座の積立は続けながら、たまに「今こんな感じだよ」と話すくらいです。

夫も、ときどき家計管理アプリを開いて積立の状況を見るようになっていました。

今日は少し増えてる。

この前より減ってるね。

最初は、それくらいの反応でした。

でも、その積み重ねが大きかったのだと思います。

投資は「得体の知れない怖いもの」ではなく、「毎月コツコツ積み立てていくもの」へと、少しずつ夫の中でイメージが変わっていきました。

その頃には、共同口座で積み立てていた投資信託は20万円ほどプラスになっていました。

もちろん、それは相場に恵まれた部分もあります。

投資に絶対はありませんし、その後に大きく下がることだってあります。

それでも、「思っていたほど怖いものではないかもしれない」と感じるには、十分な時間だったのでしょう。

そして2024年、新NISAが始まるタイミングで、私はもう一度だけ夫に聞きました。

せっかくだし、自分のNISAも始めてみない?

すると返ってきたのは、数年前とはまったく違う言葉でした。

やってみようかな。

正直、少し驚きました。

あれほど「絶対やらない」と言っていた人が、自分から前向きな言葉を口にしたからです。

とはいえ、もう一つのハードルがありました。

夫にとっては、「証券口座を作るのが面倒」ということです。

だから私は横に座って、一緒に口座開設を進めました。

ここを入力して。

次はこれで大丈夫。

そんなふうに、一つずつ確認しながら手続きを終えました。

今思うと、必要だったのは難しい投資の知識ではなく、「一緒に始める人」がいることだったのかもしれません。

今では夫の方がアプリをよく見ています

NISAを始めてからの夫は、意外なくらい自然でした。

「怖いからやっぱりやめる。」

そんなことは一度も言いません。

毎月、淡々と積立を続けています。

そして面白いことに、今では私より夫の方がアプリを開いている気がします(笑)。

今日は結構増えてるね。

日経平均、今日は下がってたね。

そんな会話が食卓に出てくるようになりました。

数年前、「投資なんてギャンブル」と言っていた人とは思えません。

積立額も、始めて3か月ほどで月3万円から10万円へ増やしました

もちろん、これは我が家の家計や考え方に合った金額です。

誰にでもおすすめできる金額ではありません。

ただ、それだけ夫の中で、「続けていこう」という気持ちが育ったのだと思います。

今では評価額もプラス60万円ほどになっています。

もちろん、この先もずっと増え続けるとは思っていません。

相場は上がる年もあれば、下がる年もあります。

でも、私にとって一番大きな変化は、評価額ではありません。

「投資なんてギャンブル」と言っていた夫が、当たり前のように積立を続けていることです。

もしこれから大きく下がる時期が来ても、そのとき夫がどう感じるのか、一緒に経験していくことも積立投資なのだと思っています。

私が学んだのは、「説明」より「納得できる体験」でした

この出来事を振り返ると、私は少し反省しています。

2021年の私は、「正しく説明すれば伝わる」と、どこかで思っていました。

FPとして学んだ知識もありましたし、「現金だけのリスク」や「長期・積立・分散」の考え方も知っていました。

でも、人は知識だけでは動けないことがあります

夫が変わったのは、私の説明が上手だったからではありません。

共同口座で積立投資を続ける様子を見て、「投資って、こんなものなんだ」と自分で納得できたからです。

人は、説明だけではなかなか行動を変えません。

でも、自分で体験して納得すると、不思議なくらい自然に考え方が変わることがあります。

だから私は今、お金の考え方が違う夫婦がいても、それは悪いことではないと思っています。

無理に説得しようとしなくてもいい。

相手のタイミングを待つことも、一つの選択肢です。

我が家にとっては、それが共同口座で積立投資を始めることでした。

もちろん、この方法がすべての家庭に合うとは思いません。

でも、「説明しても伝わらない」と悩んでいる方がいたら、「一緒に小さく始めてみる」という方法もあるかもしれません。

あの日、「もう説明するのはやめよう」と思った私の選択は、結果的に遠回りではありませんでした。

夫がNISAを始めたのは、私が説得したからではなく、夫自身が「やってみよう」と思えるタイミングが来たからです。

私にできたのは、そのタイミングが来るまで、小さな体験を一緒に積み重ねることだけだったのかもしれません。

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この記事を書いた人

元住宅営業の在宅マーケター
40歳・2児の母。社会人18年目。
元住宅営業、現在はマーケティングの仕事をしています。
時短勤務で手取り17万円。住宅・教育費・働き方・老後のことに悩みながらも、自分らしいお金の使い方を考えています。
正解がひとつではないからこそ、私は何に悩み、なぜその選択をしたのかを書いています。
保有資格:FP・宅地建物取引士

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