住宅購入は親に相談するべき?元住宅営業の私が「相談」と「報告」は違うと思う理由

記事内にプロモーションを含む場合があります

「住宅購入を考えているけれど、親には相談した方がいいのかな。」

こんなふうに悩む人は意外と多いと思います。

住宅は、多くの人にとって人生で一番高い買い物です。

だからこそ、

  • 「高額な買い物だから相談したい。」
  • 「親も家を買った経験があるから意見を聞いてみたい。」
  • 「反対されるかもしれないけれど、購入前には伝えておきたい。」

そんな気持ちになるのは、とても自然なことだと思います。

一方で、

「もう親とは別世帯だし、自分たちで決めたい。」

そんな思いもありますよね。

さらに、お金の援助をしてもらえる可能性がある家庭なら、「相談した方がいいのかな。」と考えることもあるでしょう。

逆に、

実家の近くに住んだら?
それなら一緒に住まない?

そんな思いがけない話になることを心配する人もいます。

実は、私が住宅営業をしていた頃も、この悩みを持つお客様は本当にたくさんいました。

だから私は、「親に相談するかどうか」よりも、その前に考えておきたいことがあると思っています。

目次

私が住宅営業で見てきた「親への相談」がうまくいかなかったケース

住宅営業をしていると、契約目前まで順調だった話が、親への相談をきっかけに止まってしまうことがありました。

もちろん、親御さんが悪いわけではありません。

そんなに急いで決めなくてもいいんじゃない?
もっと他も見たら?
ローンは大丈夫なの?

そんな言葉から始まることがほとんどです。

でも、その一言をきっかけに夫婦の気持ちまで揺らいでしまうことがあります。

夫は買いたい。妻は親の意見も気になる。あるいは、その逆。

住宅購入は夫婦だけでも決めることがたくさんあるのに、そこへ親の考えも加わると、一気に話が複雑になることがあります。

私のお客様ではありませんでしたが、住宅購入をきっかけに親子関係が大きくこじれてしまったケースも見たことがあります。

最終的には、「もう親とは関わらない。」というところまで話が進んでしまい、周りの営業担当も驚いていました。

住宅購入という、人生の大切なイベントで家族関係が壊れてしまうなんて。私は、とても悲しいことだと思いました。 

でも、それだけ住宅購入は、お金だけではなく家族の価値観も大きく関わる出来事なんだと感じました。

親は反対したいのではなく、子どもを心配している

だからといって、「親には相談しない方がいい。」とは私は思いません。

むしろ、多くの親は反対したいわけではないと思うのです。

もし将来、自分の子どもから、

気に入った家が見つかったんだけど、住宅ローンを払っていけるか少し不安なんだ。

と言われたら。

私もきっと、

もう少し比較してみたら?
他にもいい物件があるかもしれないよ。
頭金はもう少し貯めなくて大丈夫?

そんなことを言ってしまう気がします。否定したいわけではありません。

大事な子どもだからこそ、失敗してほしくない。もっと納得できる選択をしてほしい。

そんな親心から出る言葉なのだと思います。

ただ、その言葉を受け取る子ども側は、「反対されている。」と感じてしまうことがあります。

お互い悪気はないのに、少しずつ気持ちがすれ違ってしまう。

住宅購入では、そんな場面を何度も見てきました。

さらに家庭によっては、

私たちの近くに住んだら?
いずれ同居することも考えてみない?

という話になることもあります。

親にとっては自然な提案でも、子ども夫婦にとっては想像していなかった話かもしれません。

だからこそ私は、住宅購入で親に相談するかどうかよりも、その前に夫婦で話しておくことの方が大切だと思っています。

親が家を買った頃と今では状況が大きく違う

親に相談したいと思う理由の一つに、「親も住宅購入を経験しているから。」という気持ちがあると思います。

もちろん、その経験はとても貴重です。

家を買って実際に暮らしてきたからこそ分かることはたくさんあります。

でも一方で、親が家を買った20〜30年前と今では、住宅購入を取り巻く環境は大きく変わりました

  • 土地や建物の価格。
  • 住宅ローンの考え方。
  • 共働きが当たり前になった働き方。
  • 子育てしやすい間取りや設備。

どれをとっても、昔とは同じではありません。

だから私は、親の経験は参考にはするけれど、そのまま今の住宅購入に当てはめるのは少し違うのかなと思っています。

親が間違っているという話ではありません。

時代が変わった。

だから、考え方も少しずつ変わっている。

それくらいの距離感がちょうどいいのではないでしょうか。

私が大切だと思うのは「相談する前に夫婦で意思を持つこと」

私は、住宅購入で一番大切なのは、「親に相談すること」ではなく、

「自分たちがどうしたいのかを言葉にできること」だと思っています。

  • なぜこの物件なのか。
  • なぜこのエリアなのか。
  • 住宅ローンはどう考えているのか。
  • 子どもが大きくなった後の暮らしまで考えたのか。

夫婦でここまで話し合っていると、親に話すときも伝え方が変わります。

例えば、

この家どう思う?

ではなく、

私たちは何件も見学して、住宅ローンも比較して、この家が今の私たちには一番合うと思った。

そんな伝え方になります。

私は、親に相談するとき、親が安心するのは「物件」ではなく、「子どもがちゃんと考えていること」だと思っています。

勢いで決めているわけではない。夫婦でたくさん話し合った。

その過程が伝われば、親も安心できることが多いのではないでしょうか。

だから私は、「相談」というより「報告」に近い形が合う家庭も多いのかなと思っています。

もちろん、すべての家庭がそうとは思いません。

もし親が「近くに住んでほしい」「将来は一緒に住みたい」と考えていることが分かっているなら、いきなり

この家を契約することにした。

と伝えるより、

そろそろ家を考え始めようと思っている。

希望エリアはこの辺かなと思っている。

そんなふうに、住宅購入を考え始めた段階から少しずつ話をする方が、お互いに納得しやすい家庭もあると思います。

家庭ごとに親子関係は違います。だから正解は一つではありません。

でも、その前に夫婦の意思を持つことだけは、どの家庭にも共通して大切なのではないかと私は感じています。

援助を受けるなら、現金以外という選択肢もある

住宅購入では、親から援助を受ける家庭もあります。

もちろん、とてもありがたいことです。

数百万円単位のお金を援助してもらえたら、住宅ローンの負担も軽くなるかもしれません。

でも、お金が入ることで少し難しくなることもあります。

「せっかくお金を出したんだから。」

そんな気持ちは、親として自然なものだと思います。

その結果、

  • 住宅会社のこと。
  • 住宅ローンのこと。
  • 家を買うタイミング。
  • 間取り。
  • 家具。
  • 住む場所。

いろいろなことに意見をもらうようになることもあります。

もちろん、それも子どもを思ってのこと。

でも受け取る側は、「自分たちで決めたい。」と思ってしまうこともあります。

さらに、家を買った後も、「あのとき援助してあげたでしょう。」

そんな言葉が何年も残ってしまうケースも、住宅営業時代に見てきました。

だから私は、援助を受けること自体が良い・悪いではなく、その後の関係まで考えて決めることが大切だと思っています。

もし援助してもらえるなら、現金ではなく、

「家具を買ってもらう。」

「家電をプレゼントしてもらう。」

そんな形も素敵だなと思っています。

冷蔵庫や洗濯機、ダイニングテーブル、ソファ。

新生活では意外と大きなお金がかかります。

一緒に家具を見に行って、「これいいね。」と話しながら選ぶ時間は、お金以上に思い出になるかもしれません。

お祝いが新生活の中で形として残り続けることで感謝の気持ちも持ち続けられます。

援助を「お金」だけで考えない。

そんな選択肢があってもいいのかなと思っています。

まとめ|住宅購入は親のためではなく、自分たちが暮らす家

住宅購入で親に相談するべきか。

この問いに、私は一つの正解はないと思っています。親子関係も違えば、援助の有無も違います。

だから、「相談した方がいい」「しない方がいい」と簡単には言えません。

ただ一つ思うのは、その家で20年、30年と暮らしていくのは親ではなく、自分たちだということです。

だからこそ、まずは夫婦で、

「私たちはどんな暮らしがしたいのか。」

「なぜこの家を選びたいのか。」

そこを言葉にしてみる。その上で親に話をする。

私は、その順番が大切なのではないかと思っています。

住宅購入は、家を買うという出来事でもありますが、自分たちの暮らしを自分たちで決めるという経験でもあります。

この記事が、「親に相談するべきかな。」と悩んでいる方にとって、一つの考え方として参考になればうれしいです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

元住宅営業の在宅マーケター
40歳・2児の母。社会人18年目。
元住宅営業、現在はマーケティングの仕事をしています。
時短勤務で手取り17万円。住宅・教育費・働き方・老後のことに悩みながらも、自分らしいお金の使い方を考えています。
正解がひとつではないからこそ、私は何に悩み、なぜその選択をしたのかを書いています。
保有資格:FP・宅地建物取引士

目次