「やりたい仕事は何ですか?」
もし今、高校生や大学生の自分にこの質問をされたら、きっと答えられません。
40歳になった今でも、「昔からこれがやりたかった」と胸を張って言える仕事はありません。
だから私は、進路選びで後悔したことがあります。
高校で理系を選んだとき。
大学で学ぶ分野を決めたとき。
就職活動で仕事を選んだとき。
当時は、「もっとちゃんと考えておけばよかった」と何度も思いました。
でも今は、その後悔も少し形が変わってきました。
遠回りだったと思っていた経験が、振り返ると今の仕事や、このブログを書くことにつながっていたからです。
今日は、進路選びで後悔した私が、40歳になって思うことを書いてみようと思います。
高校は「偏差値で選ぶもの」だと思っていた

私は高校受験で、地元の進学校に進みました。
勉強はそこまで苦手ではなく、このくらいの偏差値なら進学校に進むのが自然、という空気もありました。
当時は、それ以外の選択肢をほとんど考えたことがありません。
高校では数学が好きで、社会は少し苦手。
そんな理由で理系を選びました。
もちろん、その選択自体が悪かったとは思っていません。
でも今振り返ると、「数学が好き」と「どんな仕事をしたいか」はまったく別の話でした。
高校生の私は、その違いを考えられていなかったんです。
やりたい仕事がわからないまま大学進学を決めた
高校2年の終わり頃、大学を決める時期になりました。
理系には本当にたくさんの学部があります。
医学系に進む友人も多くいました。でも私は、医療の仕事にはあまり興味が持てませんでした。
「じゃあ私は何をしたいんだろう。」
それが本当にわかりませんでした。
迷いながらも、住宅に関わる分野を学べる学科へ進学しました。
昔から住宅や間取りを見ることが好きだったからです。
でも、今だから思うことがあります。
あの頃の私は、「何を学びたいか」は考えていても、「どんな仕事をしたいか」はあまり考えられていませんでした。
この違いは、社会人になってから思った以上に大きかったです。
大学の学びを活かすため、住宅業界へ行かなければと思っていた
就職活動が始まる頃には、住宅業界を中心に会社を探していました。
大学で学んだことを活かすなら、その道へ進むものだと思っていたからです。
周りは設計職や技術職を目指す人も多く、「営業になる」ということに少し引け目を感じていました。
就職活動も、正直あまり順調ではありませんでした。
周りが次々と内定をもらっていく中で、私は思うように決まらず、焦る気持ちばかりが大きくなっていました。
「私は何が向いているんだろう。」
そんなことを何度も考えていました。
その頃、ひとつ気づいたことがあります。
私は住宅そのものは好きだけれど、一日中図面を描く仕事がやりたいわけではない、ということでした。
やりたいと思ったのは、お客様と話をしながら、一緒に家づくりを考えていく時間だったんです。
だから私は、住宅営業という仕事を選びました。
ただ、大学で学んだ内容と100%一致する仕事ではありません。
看護を学んだ友人が看護師になったり、専門分野に進んだ友人を見たりするたびに、「私はこれでよかったのかな」と少し後ろめたさを感じていました。
「営業なんて向いていない」と思っていた私が変わった
住宅営業になった最初の頃は、本当に苦しかったです。
営業は、自分には向いていない。人に何かを売る仕事なんて無理だ。
そんなことばかり考えていました。
毎日必死でしたし、落ち込むこともたくさんありました。
でも3年目くらいから、少しずつ変わり始めます。
不思議なくらい、お客様との会話が楽しくなってきたんです。
家を売ろうとするよりも、まずは話を聞く。
どんな暮らしをしたいのか。
何に困っているのか。
どんな未来を思い描いているのか。
その話を聞いて、一緒に考えて提案する。
そうすると、「ありがとう」「あなたに相談してよかった」と言っていただけることが増えていきました。
契約も増え、会社から表彰されることもあり、お給料にも反映されました。
もちろん数字もうれしかったのですが、それ以上にうれしかったのは、「私の話、ちゃんと伝わっているな」と感じられたことでした。
そしてもうひとつ、大きな発見がありました。
ずっと「営業は向いていない」と思い込んでいたのに、実は向いていたのかもしれない。
そう思えたことで、自分に対する見方が少し変わりました。
自己肯定感という言葉を当時はあまり使っていませんでしたが、今思えば、あの頃少しずつ自信を持てるようになったのだと思います。

やりがいはあった。でも、この働き方は続けられないと思った
住宅営業の仕事は、本当にやりがいがありました。
でも一方で、働き方は決して楽ではありませんでした。
土日は基本的に仕事。
平日も、お客様との打ち合わせが長引けば夜遅くなることも珍しくありません。
当時は若かったので、それが当たり前だと思って働いていました。
でも結婚を意識するようになった頃、ふと考えるようになりました。
「この働き方で、家庭を持つ未来は想像できるかな。」
もちろん、続けている先輩もいました。
だから、この働き方が悪いと言いたいわけではありません。
ただ、私には少し難しいと感じました。
私は子どもが欲しいと思っていましたし、家族との時間も大切にしたいと思っていました。
仕事は好き。
でも、このままでは私が思い描く暮らしとは少し違う。
そう思って転職を決めました。

転職した先は、まったく違う世界だった

転職活動では転職サイトにも登録しました。
でも、ご縁があって知人から紹介していただき、今の会社へ入社することになります。
仕事内容はマーケティング。
それまでとはまったく違う世界でした。
カタカナの専門用語が飛び交う会議で、最初は「CVR?ペルソナ?なんのこと?」と何を言っているのか分からないことも多かったです(笑)
営業なら、お客様の反応は目の前で分かります。
でもマーケティングは違います。
数字を見て考える。
未来を予測する。
会社の強みを言葉にする。
最初は本当に戸惑いました。
でも今は、この仕事を通して身についたことがたくさんあります。
「相手は何を求めているんだろう。」
「この会社の強みは何だろう。」
「どうすれば伝わるだろう。」
そんなことを考える力は、今の私の大きな財産になっています。
ブログを書き始めて気づいたこと

そして今、私はこのブログを書いています。
住宅のこと。
投資のこと。
家計のこと。
働き方のこと。
一見すると、バラバラなテーマに見えるかもしれません。
でも書きながら気づいたことがあります。
私は昔から、「相手に伝えること」が好きだったんだな、と。
住宅営業では、お客様の話を聞いて、その人に合った提案をしていました。
マーケティングでは、会社の強みを言葉にして伝えています。
ブログでは、自分が悩みながら選んできたことを言葉にしています。
やっていることの根っこは意外と変わっていませんでした。
だから今は、これまでの経験が全部つながっているように感じます。
バラバラだと思っていたキャリアは、少しずつ一本の線になった
20代や30代前半の私は、自分のキャリアに自信がありませんでした。
理系に進んだのに、その専門職ではない。
営業からマーケティングへ転職した。
「私のキャリアって、一貫性がないな。」
そう思っていた時期もあります。
でも40歳になった今は、少し見え方が変わりました。
住宅営業で身につけた、人の話を聞く力。
マーケティングで学んだ、相手に伝わる言葉を考える力。
宅建やFPの勉強をして、お金や制度について学んだこと。
あの頃は遠回りだと思っていた経験も、今はちゃんと積み上がっていたんだなと思えるようになりました。
進路選びで後悔した私が、今思うこと
学生の頃の私は、「学んだことを仕事にするもの」という思い込みが少し強かったように思います。
だから、「やりたい仕事がわからない」と悩みながらも、大学で学んだことに縛られていました。
一つの専門性を深めることはもちろん大切です。
でも同じくらい、「経験を次に生かす力」や「学び続ける力」も大切になっていくのではないかと私は感じています。
だから私は、「あのとき違う進路を選べばよかった」とは、もう思いません。
もちろん、後悔がゼロになったわけではありません。
もっと早くいろいろな仕事を知っていたら、違う選択もあったかもしれません。
それでも、住宅営業を経験したことも、マーケティングを経験していることも、全部今の私をつくってくれています。
進路選びや仕事選びに、たった一つの正解はないのかもしれません。
今は一つの仕事を一生続ける人ばかりではありません。
私自身も、営業からマーケティングへ仕事が変わりました。
だからこそ、今選んだ道がそのまま一生続かなくてもいいのではと思っています。
今選んだ道が思っていたものと違っても、その経験はきっと次につながっていく。
40歳になった今の私は、そんなふうに思っています。



