40歳になってから、「老後」という言葉が少し身近になりました。
子どもの教育費や住宅ローンのことを考える毎日ですが、その先には自分たちの老後もあります。
そして、自分のことを考えるようになると、不思議と親のことも考えるようになりました。
まだまだ元気な両親。
病気をしているわけでもありません。
だからこそ、「元気なうちに、自分たちの希望を考えてまとめておけたらいいんじゃないかな」と思うようになったんです。
今回は、私が元気な親にエンディングノートをプレゼントした話を書いてみたいと思います。
「終活を始めましょう」という話ではありません。
40歳になった私が、なぜ自分でエンディングノートを書き、その流れで親にも渡そうと思ったのか。
そんな一つの記録です。
最初に買ったのは、親のためではなく自分のためでした

実は、最初にエンディングノートを買ったのは親のためではありません。
私自身のためでした。
きっかけは、出産です。
子どもが生まれてから、「何があるか分からない」ということを以前より考えるようになりました。
もちろん、体調が悪かったわけではありません。
むしろ元気でした。
でも、事故や病気は予定して起きるものではありません。
だからこそ、「今のうちに残せるものは残しておこう」と思ったんです。
私はAmazonで口コミを見ながら、コクヨのエンディングノートを選びました。
有名メーカーという安心感がありましたし、必要な項目がひと通りそろっていて、チェック形式で書き進められるページも多く、「これなら続けられそう」と感じたのが決め手でした。
自分用にエンディングノートを書いてみた
実際に書き始めると、思っていた以上に自分自身の整理になりました。
- 銀行口座。
- 証券口座。
- 保険。
- 利用しているサービスのIDやパスワード。
「あれ、これ夫は知らないな。」
そう思うことが、意外とたくさんありました。
実は私は、以前の記事でも書いたように、夫には伝えていない結婚前からの口座があります。
結婚前からコツコツ貯めてきた、自分名義の資産です。

もし私に何かあったら、夫はその存在を知らないままかもしれない。
そう考えると、「秘密にしていること」と「誰にも分からないこと」は違うなと思いました。
エンディングノートに書いておけば、もしものときに家族が困らずに済む。
そう思えたことで、少し安心したのを覚えています。
でも、全部は書けませんでした
一方で、手が止まるページもありました。
- 延命治療について。
- 介護について。
- 葬儀やお墓について。
正直、まだ決められませんでした。
「こうしたい」と言い切れるほど、自分の中でも考えがまとまっていなかったんです。
最初は、「全部書けないと意味がないのかな」と少し思いました。
でも、説明を読むと、「書けるところからで大丈夫」「あとから追加したり、内容を変更したりしてもいい」と書かれていました。
それを見て、少し気持ちが楽になりました。
エンディングノートは、一度完成させるものではなく、その時々の自分に合わせて育てていくものなのかもしれません。
そう思えたことで、今はこれくらい書けてればいいか、と考えるようになりました。
「これなら親にも渡せるかもしれない」と思った
自分で書いてみたからこそ、思ったことがあります。
これは、亡くなった後のためだけのノートではない。
元気な今だからこそ、落ち着いて考えられるノートなんだ、ということです。
「縁起が悪い」とは、私はまったく思いませんでした。
むしろ、本当に病気になってからの方が、こういう話はしづらい気がします。
元気だからこそ笑って話せるし、「これからどうしたい?」と前向きに考えることができる。
そんなタイミングだからこそ、親にも渡してみたいと思うようになりました。
実家で「よかったらプレゼントしようか?」と聞いてみた

実家に帰ったとき、自分でエンディングノートを書き始めたことを両親に話しました。
少し緊張しながら切り出しました。
「縁起でもない」と言われるかもしれない。
そんなことも少し考えていました。
私も書いてみたんだけど、意外と自分の整理にもなったよ。
よかったら、お父さんとお母さんにもプレゼントしようか?
そんなふうに、まずは自分の話から始めました。
元気なうちに、将来のことを考えてまとめられるのっていいと思うし、私も2人が元気なうちじゃないと、こんな話しにくいしね。
そんなことを笑いながら話したと思います。
「書いてほしい」ではなく、「私は書いてみて良かったよ」という伝え方だったからか、両親も身構える様子はありませんでした。
母は、
今はみんなそんな感じなのね。へぇ。じゃあぜひ買ってほしい。
と、思っていたよりずっと自然な反応でした。
私は正直、少し拍子抜けしました。
もっと「まだ早いよ」と言われるかな、と思っていたからです。
相続の話も、笑いながらできました
話している中で、相続の話にもなりました。
父は笑いながら、
そんな揉めるほど財産なんてないよ。
と言いました。
私も笑いながら、
いや、お金持ちじゃなくても、少しの遺産でも揉めることはあるみたいだよ。笑
と返しました。
でも、私が伝えたかったのは、相続対策ではありません。
私が伝えたかったのは、
「お父さんとお母さん自身が、自分はどうしたいのかを考えてほしい。」
ということでした。
- どんなお墓がいいのか。
- どんなお葬式がいいのか。
- もし介護が必要になったら、どんな希望があるのか。
元気だからこそ、自分の言葉で考えられることがあります。
そして、その希望を家族が知っていることは、残された家族の安心にもつながると思いました。
「書けない」があってもいい

エンディングノートが届いたあと、母から
書けないところが結構ある。
という話がありました。
でも、それでいいと思いました。
私自身もそうだったからです。
「今はまだ決められない。」
そんな項目があって当然です。
書けるところだけ書いておく。
考えが変わったら書き直す。
新しく決まったことがあれば追加する。
そんな使い方で十分なんだと思います。
完璧に埋めることよりも、「考えるきっかけ」ができることの方が、ずっと大切なのかもしれません。
一番印象に残ったのは、お墓の話でした
エンディングノートをきっかけに、両親はお墓について話し始めました。
そこで分かったのが、父と母で希望が違っていたことです。
長年夫婦として暮らしてきた二人なので、私はてっきり話し合っているものだと思っていました。
でも実際には、お互いの希望をちゃんと知らなかったそうです。
その話を聞いて、少し驚きました。
同時に、「こういう話って、家族だからこそ後回しになりやすいんだな」とも思いました。
最近は樹木葬や納骨堂など、お墓の選択肢も以前よりずっと増えています。
昔は当たり前だったことも、今では考え方が変わっていることがあります。
だからこそ、「まだ時間がある今」、見学に行ったり、二人で相談したりしながら決めていけたらいいよね、という話になりました。
エンディングノートがなければ、きっとこの話題は何年も出なかったと思います。
エンディングノートは、その最初のきっかけを作ってくれました。
まとめ|エンディングノートは、家族で未来の話をするきっかけでした
私は、エンディングノートを書いたことで、「もしもの準備ができた」と思ったわけではありません。
まだ書けていないページもあります。
これから考えが変わることもあると思います。
でも、自分の資産や大切な情報を整理できたこと。
そして、「私はどうしたいんだろう」と立ち止まって考える時間を持てたこと。
それだけでも、書いて良かったと思っています。
そして、自分で書いたからこそ、親にも自然に勧めることができました。
エンディングノートは、亡くなった後のためだけに書くものではありません。
元気な今だからこそ、自分の希望を落ち着いて考えられるノートなのだと、私は感じています。
もし少しでも気になっているなら、元気な今だからこそ、まずは自分用に一冊用意してみるのもいいかもしれません。
そして「書いてみてよかった」と感じたら、親御さんへプレゼントするという形も、自然な伝え方だと思いました。
私はコクヨのものを選びましたが、正直なところ、エンディングノートであれば、自分がなんとなくいいなと思ったものを選ぶのでいいのではないかなと思います。
私が選んだ理由は、有名メーカーで安心感があり、初めてでも書きやすそうだったからです。
「まず一冊書いてみよう」と思った方は、気になったものを選んでみるといいと思います。


